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医療・介護・福祉の資格取得完全ガイド

喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用

公開日:2026年2月23日更新日:2026年2月26日
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執筆

wellness 就活 編集部

喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用

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本記事は医療・介護・福祉業界の転職に関する一般的な情報提供を目的としており、 特定の転職先や雇用条件を保証するものではありません。 給料・年収等の数値は公的統計に基づく参考値です。 資格や制度に関する情報は記事執筆時点のものであり、 最新の情報は必ず厚生労働省や各専門職団体の公式サイトでご確認ください。 転職に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。

喀痰吸引等研修(第1号・第2号・第3号)の違い、受講方法、費用・期間、実務者研修との関係、資格取得後のキャリア活用法まで徹底解説。介護職員が医療的ケアのスキルを身につけ、職場でのキャリアアップに活かすための完全ガイドです。

喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用ガイド【第1号・2号・3号の違いを徹底解説】

介護職として働く中で、「たんの吸引」や「経管栄養」などの医療的ケアを担当したいと考えている方も多いのではないでしょうか。喀痰吸引等研修は、介護職員が合法的に医療的ケアを行えるようになるための重要な資格です。

本記事では、喀痰吸引等研修の種類(第1号・第2号・第3号)の違い、受講方法、費用、取得後のキャリアへの活かし方まで詳しく解説します。介護施設で働きながらスキルアップを目指す方、訪問介護で利用者のケアをより充実させたい方はぜひご参考ください。

喀痰吸引等研修とは?制度の概要

喀痰吸引等研修とは、介護職員等が「たんの吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)」および「経管栄養(胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養)」を行えるようになるための研修制度です。

2012年(平成24年)4月より社会福祉士及び介護福祉士法が改正され、一定の研修を修了した介護職員は、医師・看護師の指示のもとでこれらの行為を実施できるようになりました。

なぜこの研修が必要なの?

従来、たんの吸引や経管栄養は「医療行為」として医師・看護師のみが実施できる行為でした。しかし、在宅や施設での介護ニーズが高まる中、24時間体制でこれらのケアを必要とする利用者への対応が現場で課題となっていました。

そこで、適切な研修を修了した介護職員が、一定の条件のもとで医療的ケアを実施できるよう法整備されたのが、この喀痰吸引等研修制度です。

> 関連記事: 介護職員初任者研修の取得方法と費用・期間 / 実務者研修の内容・費用・おすすめスクール比較

第1号・第2号・第3号研修の違い

喀痰吸引等研修には3つの種類があり、それぞれ対象となる利用者実施できる行為の範囲が異なります。

第1号・第2号・第3号研修の違い - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用
第1号・第2号・第3号研修の違い - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用
研修種別対象利用者喀痰吸引(口腔内・鼻腔内)喀痰吸引(気管カニューレ)経管栄養(胃ろう・腸ろう)経管栄養(経鼻)
第1号研修不特定多数
第2号研修不特定多数
第3号研修特定の者のみ特定者のみ特定者のみ特定者のみ特定者のみ

第1号研修(不特定多数・全行為)

第1号研修は、すべての医療的ケア行為を不特定多数の利用者に実施できる最も包括的な研修です。

  • 喀痰吸引:口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部のすべて
  • 経管栄養:胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養のすべて
  • 対象: 介護老人福祉施設・特別養護老人ホーム・病院など

第2号研修(不特定多数・一部行為)

第2号研修は、不特定多数の利用者に対して一部の行為を実施できる研修です。

  • 喀痰吸引:口腔内・鼻腔内のみ(気管カニューレは対象外)
  • 経管栄養:胃ろう・腸ろうのみ(経鼻は対象外)
  • 対象: 介護施設全般で幅広く活用できる

第3号研修(特定の者対象)

第3号研修は、特定の利用者のみを対象とした研修で、主に在宅での重度障がい者・難病患者のケアに特化しています。

  • 特定の利用者ごとに実施可能な行為が異なる
  • 対象: 訪問介護・重度訪問介護・在宅サービス事業所

> 参考: 喀痰吸引等研修(1号・2号・3号)とは?研修内容とメリットを解説

受講資格と受講方法

受講資格

喀痰吸引等研修に特別な受講資格はありません。介護職員はもちろん、在宅で家族のケアを担う方も受講できます。ただし、現場で活用するためには、登録喀痰吸引等事業者(以下、登録事業者)として登録された施設・事業所に勤務していることが必要です。

受講資格と受講方法 - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用
受講資格と受講方法 - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用

実際に研修を受ける方の多くは以下のような方々です:

  • 介護老人福祉施設・特別養護老人ホームで働く介護職員
  • 訪問介護事業所で働くホームヘルパー
  • 障がい者福祉サービス事業所のスタッフ
  • 家族のたん吸引が必要な在宅介護者

研修の流れ

喀痰吸引等研修は「基本研修」と「実地研修」の2段階で構成されています。

Step 1:登録研修機関を探す

都道府県に登録された「登録研修機関」(民間のスクールや社会福祉法人など)を選んで申し込みます。

Step 2:基本研修(講義・演習)

医療的ケアの知識・技術を学ぶ講義と、シミュレーターを使用した演習を行います。

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Step 3:筆記試験・演習評価

基本研修終了後、筆記試験に合格し、演習評価をクリアする必要があります。

Step 4:実地研修

勤務先の「登録喀痰吸引等事業所」、または登録研修機関の実地研修施設で実際の利用者を対象に実地研修を行います。

Step 5:修了証明書の交付

実地研修を修了すると、登録研修機関から修了証明書が交付されます。

> 参考: 喀痰吸引等研修とは?研修内容や第1号・第2号・第3号の違いなどを詳しく解説!

研修期間・費用の目安

研修期間

研修種別基本研修(講義・演習)実地研修
第1号研修約50時間(約15日間)各行為で規定回数
第2号研修約50時間(約15日間)各行為で規定回数
第3号研修8時間程度(約2日間)特定者ごとに実施
研修期間・費用の目安 - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用
研修期間・費用の目安 - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用

実地研修の回数目安(第1号・第2号):

  • 口腔内喀痰吸引:10回以上
  • 鼻腔内喀痰吸引:20回以上
  • 気管カニューレ内部:20回以上
  • 胃ろう・腸ろう経管栄養:20回以上
  • 経鼻経管栄養:20回以上

費用の目安

研修種別費用の目安
第1号研修100,000円〜230,000円
第2号研修100,000円〜180,000円
第3号研修50,000円前後
実務者研修修了者(実地研修のみ)20,000円〜30,000円

費用を抑える方法:

  • 実務者研修を修了していると基本研修が免除され、実地研修のみの受講となり大幅に費用が節約できます
  • 都道府県によっては補助金・助成金制度が利用できる場合があります
  • 勤務先の施設・法人が費用負担してくれるケースも多いです

> 参考: 喀痰吸引等研修とは?研修の種類や必要な費用、日数について徹底解説!

実務者研修との関係

介護の資格の中でも「実務者研修」を修了している方は、喀痰吸引等研修において特別な優遇措置があります。

実務者研修修了者の特典

実務者研修では「医療的ケア」科目(50時間)があり、喀痰吸引等の基本的な知識・技術を学びます。そのため、実務者研修修了者は喀痰吸引等研修の基本研修(講義・演習部分)が免除されます。

これにより:

  • 実地研修のみの受講で修了証が取得できる
  • 費用が大幅に削減できる(約2〜3万円程度)
  • 取得期間も短縮できる

介護福祉士の受験資格取得を目指しながら、喀痰吸引等の資格も効率よく取得できる点が大きなメリットです。

> 関連記事: 介護福祉士の受験資格と試験対策ガイド

資格取得後のキャリア活用

給与・待遇への影響

喀痰吸引等研修の資格を取得することで、以下のような処遇改善が期待できます:

資格取得後のキャリア活用 - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用
資格取得後のキャリア活用 - illustration for 喀痰吸引等研修の受講方法と資格活用
  • 資格手当の支給: 月5,000円〜15,000円の手当を支給する事業所が多い
  • スキルアップ評価: 介護職員等処遇改善加算において、医療的ケアのスキルが評価される
  • 就職・転職に有利: 医療的ケア対応可能な職員を求める施設からのニーズが高い

どんな施設・職場で活かせるか

施設・事業所の種類研修種別主な活用場面
特別養護老人ホーム第1号・第2号利用者のたん吸引・経管栄養管理
老人保健施設第1号・第2号リハビリ中の医療的ケア補助
訪問介護事業所第3号在宅重度障がい者・難病患者のケア
グループホーム第1号・第2号認知症利用者のたん吸引
障がい者支援施設第3号重度訪問介護での医療的ケア

喀痰吸引等研修がキャリアアップにつながる理由

  1. 現場での必要性が高い: 高齢化が進む中、医療的ケアを必要とする利用者は増加傾向にある
  2. 資格保有者の希少性: まだ保有者が少なく、資格があると重宝される
  3. 専門性の向上: 医療的知識が深まり、看護師との連携が強化される
  4. 責任あるポジションへの道: 医療的ケアを担当できる介護職員としてリーダー的役割を担える

> 関連記事: 認定介護福祉士の資格と取得メリット / 介護職・介護福祉士の転職完全ガイド

よくある質問(FAQ)

Q. 喀痰吸引等研修は独学で取得できますか?

A. 独学での取得は不可能です。登録研修機関での講義・演習受講と、登録事業所での実地研修の修了が必須となります。

Q. 研修を受ければ誰でもたん吸引ができますか?

A. 修了後は、勤務先が「登録喀痰吸引等事業所」として登録されていること、および医師の指示書・看護師との連携体制が整っていることが条件です。登録のない施設では実施できません。

Q. 第1号・2号・3号どれを受ければいいですか?

A. 勤務先と目的によって選びます。一般的な介護施設なら第2号研修が費用・期間・実用性のバランスが良いです。訪問介護で特定の利用者を担当する場合は第3号研修が適しています。

Q. 資格の有効期限はありますか?

A. 喀痰吸引等研修の修了証には有効期限はありません。ただし、定期的な技術確認・喀痰吸引等指導者研修などを通じてスキルを維持することが推奨されています。

> 参考: 喀痰吸引には資格が必要?研修の内容や受講するメリット / 喀痰吸引等の資格のとり方は?研修の種類や介護福祉士が取得するメリットも紹介

まとめ:喀痰吸引等研修で介護のプロとして活躍しよう

喀痰吸引等研修は、介護職員がより高度な医療的ケアを提供できるようになる重要な資格です。

  • 第1号研修:全行為・不特定多数対応(最も包括的)
  • 第2号研修:口腔・鼻腔たん吸引+胃ろう経管栄養・不特定多数対応(コスパ良)
  • 第3号研修:特定の利用者のみ対応(在宅・重度障がい者支援に特化)

費用は第1号・2号で10〜23万円程度ですが、実務者研修修了者は実地研修のみ(2〜3万円)で取得可能です。資格取得後は資格手当の支給や転職での優遇など、キャリアアップに直結します。

医療的ケアのニーズが高まる現代の介護現場で、喀痰吸引等研修の取得は介護職としての価値を大きく高める選択肢です。ぜひ、自分のキャリアプランに合わせて取得を検討してみてください。

> 関連記事: 医療・介護・福祉の資格取得完全ガイド / 働きながら資格を取る方法【医療・介護・福祉】

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