介護職の特定処遇改善加算とは?対象と金額
wellness 就活 編集部

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本記事は医療・介護・福祉業界の転職に関する一般的な情報提供を目的としており、 特定の転職先や雇用条件を保証するものではありません。 給料・年収等の数値は公的統計に基づく参考値です。 資格や制度に関する情報は記事執筆時点のものであり、 最新の情報は必ず厚生労働省や各専門職団体の公式サイトでご確認ください。 転職に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。
介護職員の賃金改善を目的とした「介護職員等特定処遇改善加算」は、長く現場を支えてきた経験豊富な介護士の待遇向上を図るために2019年10月に創設された制度です。しかし2024年6月をもって新制度へと移行し、現在は「介護職員等処遇改善加算」として一本化されています。
介護職の特定処遇改善加算とは?対象・金額・2024年以降の新制度を徹底解説
介護職員の賃金改善を目的とした「介護職員等特定処遇改善加算」は、長く現場を支えてきた経験豊富な介護士の待遇向上を図るために2019年10月に創設された制度です。しかし2024年6月をもって新制度へと移行し、現在は「介護職員等処遇改善加算」として一本化されています。
この記事では、特定処遇改善加算の概要・対象者・金額・算定要件から、2024年の廃止後に始まった新加算の内容まで詳しく解説します。介護職への転職や就職を考えている方、または施設の加算管理を担当する方にも役立つ情報をまとめました。
特定処遇改善加算とは?創設の背景と目的
介護職員等特定処遇改善加算(以下、特定処遇改善加算)は、2019年10月の消費税率引き上げに伴う介護報酬改定の一環として導入された制度です。
創設の目的
介護業界では長年、人材不足と低賃金が課題となっていました。特に「勤続10年以上の経験豊富な介護福祉士」の賃金が他業種と比べて低く、人材の定着が難しい状況が続いていました。特定処遇改善加算はこの問題を解決するため、次の目標を掲げて創設されました:
- 経験・技能のある介護職員の給与を月額8万円以上引き上げ、または年収440万円以上へ
- 介護職全体の賃金水準の底上げ
- 離職率の改善と人材定着の促進
厚生労働省の処遇改善制度概要でも詳細が公開されており、国全体で介護職の待遇改善に取り組んでいることがわかります。
特定処遇改善加算の対象者
特定処遇改善加算では、対象となる職員が3つのグループに分けられていました。

3グループ区分
| グループ | 対象者 | 賃金改善の方針 |
|---|---|---|
| グループA | 経験・技能のある介護福祉士(勤続10年以上が目安) | 月額8万円以上の改善または年収440万円以上 |
| グループB | グループA以外の介護職員 | グループAの半分以上の改善 |
| グループC | 介護職員以外の職種(看護師・事務員など) | グループBの半分以下(2分の1未満) |
この3グループ区分により、経験豊富な介護士を最優先に処遇改善が行われるよう設計されていました。
対象となる職種・施設
特定処遇改善加算の対象となる職種は介護職員が中心ですが、以下の施設で勤務する職員も含まれます:
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
- デイサービス(通所介護)
- 訪問介護事業所
- 小規模多機能型居宅介護
介護職・介護福祉士の転職完全ガイドでも、これらの施設形態別の給与情報や転職のポイントを詳しく解説しています。
特定処遇改善加算の金額・加算率
区分Iと区分IIの違い
特定処遇改善加算には「区分I」と「区分II」があり、それぞれ加算率が異なります。
| 区分 | 特徴 | 加算率(訪問介護の例) |
|---|---|---|
| 区分I | 処遇改善加算I〜IIIを取得している事業所が対象 | 6.3% |
| 区分II | 処遇改善加算IV・Vを取得している事業所が対象 | 4.2% |
加算率はサービス種別によって異なり、訪問介護・通所介護・施設系サービスそれぞれで設定されていました。
具体的な月額改善額の目安
加算を受けた場合の月額改善額の目安は以下の通りです(事業所の規模や加算率によって異なります):
- 訪問介護の場合:月額2〜4万円程度の改善が多い
- 特別養護老人ホームの場合:月額3〜5万円程度
- グループホームの場合:月額2〜3万円程度
特定処遇改善加算の算定要件や実績に関する詳細解説では、実際に加算を受けた職員の事例も紹介されています。
特定処遇改善加算の算定要件
主な算定要件(2019年〜2024年)
事業所が特定処遇改善加算を取得するためには、以下の要件を満たす必要がありました:
- 処遇改善加算の取得:既存の介護職員処遇改善加算(I〜V)のいずれかを取得していること
- 職場環境等要件:職場環境の改善に関する取り組みを実施・公表していること
- 賃金改善計画の策定:賃金改善計画書を作成し、適切な賃金改善を実施すること
- 情報公表:処遇改善の内容をインターネット等で公表すること
2021年に緩和された配分ルール
当初の分配ルールでは「グループAの改善額はグループBの2倍以上」という厳しい規定がありましたが、2021年4月の改定でこの規定が緩和されました。「経験・技能のある介護福祉士の改善額をその他より高くすること」という柔軟な規定に変更され、事業所の実情に合わせた配分が可能になりました。
2024年改定対応の処遇改善加算の算定要件や計算方法でも、改定前後の変化が詳しく解説されています。
2024年の廃止と新制度への移行
特定処遇改善加算が廃止された理由
2024年5月をもって介護職員等特定処遇改善加算は廃止され、2024年6月から「介護職員等処遇改善加算」に一本化されました。廃止の主な理由は次の通りです:

- 制度の複雑さ:3種類の加算(処遇改善加算・特定処遇改善加算・ベースアップ等支援加算)が並立し、事業所の事務負担が大きかった
- 制度の簡素化:より多くの介護職員に恩恵が届くよう、一本化して管理しやすくする
- 配分の柔軟化:職種に着目した厳格な配分ルールを撤廃し、事業所の実情に合わせた分配を促進
新加算(介護職員等処遇改善加算)の概要
2024年6月から始まった新加算の主なポイントは以下の通りです:
| 項目 | 旧制度(特定処遇改善加算) | 新制度(介護職員等処遇改善加算) |
|---|---|---|
| 加算の種類 | 3種類(処遇改善・特定処遇改善・ベースアップ等支援) | 1種類に一本化 |
| 配分ルール | グループA・B・Cで厳格に規定 | 介護職員への配分を基本に柔軟対応 |
| 取得要件 | 別々の要件を満たす必要 | 統一した要件に整理 |
| 加算率 | 各加算を合算した率 | 一本化した加算率(Ⅰ〜Ⅴの区分) |
2024年度の調査によると、新加算の取得事業所は全体の95.5%に達しており、ほぼ全ての介護事業所で取得されています。
処遇改善加算の最新動向と給与への影響では、2024年以降の具体的な給与改善額についても紹介されています。
2024年度の介護職の平均給与と処遇改善の効果
処遇改善加算の効果を数字で確認
2024年度の処遇改善加算による介護職の給与改善の実態を確認してみましょう:

| 指標 | 2023年度 | 2024年度 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 平均基本給等 | 約24万2680円 | 25万3810円 | +1万1130円(+4.6%) |
| 平均給与額(賞与含む) | 約32万4240円 | 33万8200円 | +1万3960円(+4.3%) |
2024年度は前年比で基本給が4.6%上昇し、賞与を含む平均給与も4.3%増加しました。処遇改善加算の一本化によって、加算の効果がより広く職員に届いている様子がうかがえます。
転職時に処遇改善加算を確認するポイント
転職先の介護施設を選ぶ際には、処遇改善加算の取得状況を確認することが重要です:
- 加算区分の確認:新加算の区分Ⅰ〜Ⅴのうち、どの区分を取得しているか
- 配分方法の透明性:加算額がどのように職員に配分されているか
- 情報公表の確認:厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で公開情報をチェック
介護職・介護福祉士の転職完全ガイドでは、転職先選びの具体的なチェックポイントや優良施設の見分け方を詳しく解説しています。また、医療・介護・福祉職の給料・年収・待遇完全ガイドでは、介護職以外の職種の給与状況も比較して確認できます。
まとめ:特定処遇改善加算から新制度へ
介護職員等特定処遇改善加算は、勤続10年以上の経験豊富な介護福祉士を重点的に処遇改善する目的で2019年に創設されましたが、2024年5月に廃止され、より使いやすく整理された「介護職員等処遇改善加算」へと移行しました。
新制度の主なポイントをまとめると:
- 3種類の加算が1つに統合され、事務手続きが簡素化
- 配分ルールが柔軟化し、施設の実情に応じた処遇改善が可能
- 2024年度は介護職の平均給与が前年比4.3%増加と着実な改善効果を確認
- 取得事業所率は95.5%と普及が進む
介護職への転職を検討している方や、現在の施設の加算取得状況が気になる方は、求人情報や転職エージェントを通じて加算の詳細を確認することをお勧めします。ケアマネジャー(介護支援専門員)の転職完全ガイドも合わせてご参照ください。
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