作業療法士のデイサービス・デイケアでの働き方
wellness 就活 編集部

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本記事は医療・介護・福祉業界の転職に関する一般的な情報提供を目的としており、 特定の転職先や雇用条件を保証するものではありません。 給料・年収等の数値は公的統計に基づく参考値です。 資格や制度に関する情報は記事執筆時点のものであり、 最新の情報は必ず厚生労働省や各専門職団体の公式サイトでご確認ください。 転職に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。
作業療法士(OT)がデイサービスとデイケアで働く際の仕事内容・役割・給与・メリット・注意点を徹底解説。機能訓練指導員としての業務から転職市場の動向まで、職場選びに役立つ情報をわかりやすくまとめました。
作業療法士のデイサービス・デイケアでの働き方|違いと選び方を徹底解説
作業療法士(OT)が働く職場として、デイサービスとデイケアはどちらも人気の選択肢です。しかし、この二つの施設には明確な違いがあり、作業療法士に求められる役割や業務内容も大きく異なります。本記事では、デイサービスとデイケアそれぞれの特徴、作業療法士としての働き方、給与水準、選び方のポイントまで詳しく解説します。転職や就職を考えているOTの方にとって、職場選びの参考になれば幸いです。
デイサービスとデイケアの基本的な違い
デイサービスとデイケアは、どちらも利用者が日帰りで施設を利用する「通所系サービス」ですが、その目的とサービス内容に大きな違いがあります。

デイサービス(通所介護)は、要介護・要支援の高齢者が自宅から通い、食事・入浴・機能訓練などの介護サービスを受ける施設です。主な目的は「日常生活の維持支援」「社会参加の促進」「家族の介護負担軽減」です。
デイケア(通所リハビリテーション)は、医師の指示のもとで専門的なリハビリテーションを行う施設です。病院や老人保健施設に併設されていることが多く、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのリハビリ専門職が常駐しています。
最も重要な違いは、デイサービスが「機能訓練」を提供するのに対し、デイケアは「リハビリテーション」を提供する点です。機能訓練は機能の減退防止が目的であるのに対し、リハビリテーションは医師の指示に基づき身体機能の維持・回復を目指す、より専門的なアプローチです。
詳しい転職情報については、作業療法士(OT)の転職完全ガイドもあわせてご覧ください。
デイサービスでの作業療法士の仕事内容
デイサービスで働く作業療法士は、多くの場合「機能訓練指導員」として採用されます。機能訓練指導員は、利用者の身体機能を維持・向上させるための訓練を計画・実施する専門職です。

主な業務内容
個別機能訓練計画書の作成
利用者一人ひとりの身体状況、生活環境、意向などを踏まえた個別訓練計画を作成します。個別機能訓練加算の算定のためには、詳細な計画書の作成が必要です。
機能訓練の実施
筋力トレーニング、バランス訓練、歩行訓練、ADL(日常生活動作)訓練など、計画に基づいた訓練を実施します。利用者のモチベーションを維持しながら、楽しく続けられるプログラムを工夫することが重要です。
レクリエーションの計画・実施
脳活性化を促す作業活動(手工芸・絵画・音楽など)を企画・実施します。作業療法士の専門性を活かした活動提供は、デイサービスの質を高める重要な役割です。
送迎・介助業務
施設の規模や方針によっては、利用者の送迎や食事・入浴介助を担当することもあります。
デイケアでの作業療法士の仕事内容
デイケアでは、作業療法士は医師の指示に基づき、専門的なリハビリテーションを提供します。デイサービスと比較して、より医療的・専門的なアプローチが求められます。
主な業務内容
リハビリテーション計画の立案
医師やケアマネジャーと連携しながら、利用者の短期・長期目標を設定したリハビリ計画を作成します。
個別リハビリテーションの実施
作業療法の専門知識を活かした個別リハビリを実施します。ADL訓練、認知機能訓練、手指・上肢機能訓練など、作業療法士の強みを発揮できる場面が多くあります。
家族への指導・助言
在宅生活を継続するために、家族への介護指導や自宅の環境調整のアドバイスも重要な業務です。
多職種連携
医師、看護師、理学療法士、言語聴覚士、介護スタッフ、ケアマネジャーなどと密接に連携しながら、チームで利用者を支援します。
デイサービスとデイケアの比較一覧
| 比較項目 | デイサービス | デイケア |
|---|---|---|
| 主な目的 | 介護・社会参加支援 | リハビリテーション |
| 提供サービス | 機能訓練 | 専門的リハビリ |
| 医師の配置 | 必須ではない | 常駐が必要 |
| OTの役職 | 機能訓練指導員 | リハビリ専門職 |
| 利用者の状態 | 要介護・要支援全般 | リハビリ必要度が高い方 |
| 医師の指示 | 原則不要 | 必須 |
| 作業療法士の専門性 | 中程度 | 高い |
| 残業の多さ | 少ない傾向 | 少ない傾向 |
| 平均月給 | 25〜30万円 | 26.5〜34万円 |
給与・待遇と転職市場の動向
作業療法士がデイサービス・デイケアで働く際の給与水準について解説します。
デイサービス(機能訓練指導員)
デイサービスの機能訓練指導員として働く作業療法士の平均年収は350〜500万円程度です。経験や資格、施設の規模によって差があります。
デイケア(通所リハビリテーション)
デイケアの作業療法士の月給は265,500円〜340,500円の範囲が一般的で、年収換算では350〜450万円程度となります。
転職市場においては、デイサービス・デイケアの作業療法士求人は常に一定数あり、人手不足が続く介護業界では特に需要が高い状況です。ジョブメドレーやPTOT人材バンク、コメディカルドットコムなど専門の転職サービスを活用すると、条件に合った求人を見つけやすくなります。
デイサービス・デイケアで働くメリットと注意点
メリット
ワークライフバランスが取りやすい
デイサービス・デイケアはいずれも利用者の帰宅時間が決まっているため、タイムスケジュールが明確です。残業が少なく、月末やレセプト時期を除けば、プライベートの時間を確保しやすい職場です。育児中のOTや趣味の時間を大切にしたい方に向いています。

利用者との継続的な関わり
急性期病院と違い、同じ利用者と長期的に関わることができます。信頼関係を築きながら、回復の過程を一緒に歩める点が大きなやりがいです。
地域密着型の支援
利用者が自宅での生活を継続しながら通えるため、その方の生活背景や環境を理解した上で支援できます。
注意点
デイサービスではリハビリ専門性を発揮しにくい場合も
デイサービスは介護サービスが主体のため、リハビリの専門的スキルをフルに活かせない場面もあります。専門性を高めたい方にはデイケアが向いている場合があります。
介護業務の兼務
施設の規模や方針によっては、入浴介助・食事介助・送迎業務なども担当することがあります。事前に求人票や面接で確認しておきましょう。
自分に合った職場の選び方
デイサービスとデイケア、どちらを選ぶかは、自分のキャリア目標や働き方の希望によって異なります。
デイサービスが向いている人
- 利用者の生活全体に関わりたい
- チームワークを重視して働きたい
- 安定したスケジュールで働きたい
- 介護と連携した支援がしたい
デイケアが向いている人
- 専門的なリハビリテーションを提供したい
- 医療との連携を深めたい
- 作業療法士としての専門性を高めたい
- 回復過程に深く関わりたい
また、理学療法士(PT)の転職完全ガイドも参考に、リハビリ専門職としてのキャリア設計を考えてみましょう。転職活動では実際に施設を見学し、雰囲気や業務内容を自分の目で確認することが重要です。
まとめ:作業療法士のデイサービス・デイケア選びのポイント
作業療法士がデイサービス・デイケアで働く際は、それぞれの特性と自分のキャリアビジョンをすり合わせることが大切です。
- デイサービス:機能訓練指導員として利用者の日常生活を支援。介護と連携した幅広い業務。
- デイケア:医師の指示に基づく専門的リハビリを提供。より高い専門性が求められる。
- どちらも残業が少なくワークライフバランスを取りやすい職場環境。
- 給与は経験・施設によって異なるが、年収350〜500万円が目安。
転職を検討している作業療法士の方は、作業療法士(OT)の転職完全ガイドで詳しい転職活動の進め方を確認し、自分に合った職場を見つけてください。
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