医療・介護職の夜勤手当の相場と収入シミュレーション
wellness 就活 編集部

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本記事は医療・介護・福祉業界の転職に関する一般的な情報提供を目的としており、 特定の転職先や雇用条件を保証するものではありません。 給料・年収等の数値は公的統計に基づく参考値です。 資格や制度に関する情報は記事執筆時点のものであり、 最新の情報は必ず厚生労働省や各専門職団体の公式サイトでご確認ください。 転職に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。
看護師・介護士・介護福祉士など医療・介護職の夜勤手当の相場を施設別・職種別に詳しく解説。2交代・3交代・夜勤専従の収入シミュレーション、深夜割増賃金との違い、収入を最大化するための職場選びポイントまで徹底解説します。
医療・介護職の夜勤手当の相場と収入シミュレーション【2024年最新版】
医療・介護の現場で働く方にとって、夜勤手当は収入を大きく左右する重要な要素です。日勤だけでは得られない収入アップが可能な夜勤勤務ですが、「実際にどれくらいもらえるのか」「施設によってどのくらい差があるのか」と疑問に思う方も多いでしょう。
本記事では、看護師・介護士・介護福祉士など医療・介護職の夜勤手当の相場を職種・施設別に詳しく解説し、実際の収入シミュレーションを通じて夜勤がどれほど収入に影響するかを具体的に示します。夜勤勤務を検討している方や、転職先の待遇を比較したい方はぜひ参考にしてください。
夜勤手当とは?深夜割増賃金との違い
夜勤手当と深夜割増賃金は混同されることがありますが、法律上の性質が異なります。

夜勤手当は、雇用主が任意で設定する手当です。法律による義務はなく、支給額や条件は各企業・施設の就業規則・給与規程によって自由に定められています。支給方式は「1回あたりの定額」が主流で、夜勤1回につき5,000円〜1万円以上というケースが多く見られます。
深夜割増賃金(深夜手当)は、労働基準法第37条に基づく法的義務です。午後10時から午前5時の間に労働させた場合、通常の賃金に25%以上の割増賃金を加算して支払う義務があります。計算式は以下のとおりです。
> 深夜手当 = 1時間あたりの賃金 × 0.25 × 深夜労働時間
月給25万円(所定労働時間160時間)の場合、1時間あたりの賃金は約1,563円となり、深夜1時間あたり約390円の割増が義務付けられます。
多くの医療・介護施設では、夜勤手当と深夜割増賃金を合算して支給しているケースもあります。求人票では「夜勤手当○円」と記載されていても、その中に深夜割増分が含まれているのか別払いなのかを確認することが重要です。
詳しい給料・待遇については医療・介護・福祉職の給料・年収・待遇完全ガイドも参照してください。
看護師の夜勤手当相場【2024年最新データ】
日本看護協会の「2023年病院看護・助産実態調査」によると、看護師の夜勤手当の全国平均は以下の通りです。
| 勤務形態 | 夜勤手当平均額(1回) | 月間夜勤回数目安 | 月額夜勤手当合計 |
|---|---|---|---|
| 2交代制(夜勤) | 11,368円 | 4〜5回 | 45,472〜56,840円 |
| 3交代制(準夜勤) | 4,234円 | 8〜10回 | 33,872〜42,340円 |
| 3交代制(深夜勤) | 5,199円 | 4〜5回 | 20,796〜25,995円 |
| 夜勤専従 | 15,000〜20,000円 | 10〜13回 | 150,000〜260,000円 |
2交代制(16時間夜勤)の看護師が月5回夜勤をこなす場合、基本給22万円に夜勤手当約5.7万円が加算され、月収は約28万円に到達します。3交代制に比べて夜勤手当単価が高い分、体への負担との兼ね合いが重要です。
施設形態による差も顕著で、一般病院(200床以上)は夜勤手当が高い傾向にあり、クリニックや療養型施設では比較的低めです。地域差もあり、都市部では地方に比べ1,000〜3,000円程度高いケースが多く見られます。
看護師の転職先選びについては看護師の転職完全ガイドで詳しく解説しています。
介護職・介護福祉士の夜勤手当相場【施設別比較】
介護職の夜勤手当は、施設の種類によって大きく異なります。日本医療労働組合連合会の「介護施設夜勤実態調査」によると、施設別の平均夜勤手当は以下の通りです。
| 施設種類 | 夜勤手当平均(1回) | 月間夜勤回数 | 月額夜勤手当合計 |
|---|---|---|---|
| 介護老人保健施設(老健) | 7,226円 | 4〜5回 | 28,904〜36,130円 |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 6,500〜7,000円 | 4〜5回 | 26,000〜35,000円 |
| 有料老人ホーム | 5,500〜6,500円 | 4〜5回 | 22,000〜32,500円 |
| グループホーム | 5,000〜6,000円 | 4〜6回 | 20,000〜36,000円 |
| デイサービス | ほぼなし | − | − |
老健は施設形態の中で夜勤手当が最も高く、1回あたり7,226円が全国平均です。特養や有料老人ホームも5,000〜7,000円の範囲でほぼ横並びとなっています。
無資格・未経験の介護スタッフでも夜勤に入ることは可能ですが、介護福祉士などの資格保有者は資格手当が加算されるため、実際の夜勤関連収入はさらに高くなる場合があります。
介護職への転職・キャリアについては介護職・介護福祉士の転職完全ガイドも参考にしてください。
具体的な収入シミュレーション【ケース別】
ケース1:一般病院勤務の看護師(2交代制・月4回夜勤)
- 基本給:220,000円
- 夜勤手当:11,368円 × 4回 = 45,472円
- 深夜割増賃金:約15,000円(16時間夜勤の深夜時間帯分)
- 各種手当(資格・住宅等):20,000円
- 月収合計:約300,000円
- 手取り(社会保険・税控除後):約240,000円
- 年収換算:約360万円(賞与含む推計)
ケース2:特別養護老人ホーム勤務の介護福祉士(月4回夜勤)
- 基本給:200,000円
- 夜勤手当:6,500円 × 4回 = 26,000円
- 処遇改善加算関連手当:15,000円
- 各種手当:10,000円
- 月収合計:約251,000円
- 手取り:約200,000円
- 年収換算:約301万円(賞与含む推計)
ケース3:夜勤専従の介護福祉士(月10〜13回夜勤)
夜勤専従とは、夜勤のみに特化した働き方で、収入を最大化できるスタイルです。
- 夜勤手当:15,000円 × 12回 = 180,000円
- 深夜割増賃金:約50,000円
- 月収合計:約261,000円
- 手取り月収:約208,000円
- 手取り年収:約2,496,000円〜3,132,000円
夜勤専従は日勤なしで効率的に収入を得られる一方、生活リズムへの影響や体力消耗を考慮する必要があります。
夜勤手当を増やすための職場選びポイント
夜勤手当を最大化するために、転職・就職時に確認すべきポイントを解説します。

1. 施設規模を確認する
大規模な病院・施設は経営基盤が安定しており、夜勤手当の水準が高い傾向にあります。200床以上の一般病院は、50床以下のクリニックや小規模施設よりも夜勤手当が1,000〜3,000円以上高いケースが多く見られます。
2. 夜勤手当と深夜割増賃金の内訳を確認
求人票に「夜勤手当1回8,000円」とある場合、その中に深夜割増賃金が含まれているのかどうかを確認しましょう。「別途深夜割増あり」の施設はその分だけ実質的な夜勤収入が高くなります。
3. 夜勤回数の上限・下限を確認
厚生労働省の指針では、看護師の夜勤は月8回以内が望ましいとされています。月8回の夜勤が可能な施設では、夜勤手当だけで月額8万円以上になるケースもあります。一方、強制的に夜勤回数を割り当てる施設は避けたほうが無難です。
4. 処遇改善加算の活用
介護職では、国の処遇改善加算制度により介護報酬に上乗せされた加算が職員の賃金に配分されます。この加算を夜勤手当に上乗せしている施設では、実質的な夜勤収入がさらに高くなります。
5. 地域・立地を考慮
都市部の病院・施設は物価を反映して夜勤手当が高い傾向にあります。同じ施設種類でも、東京・大阪などの大都市圏は地方に比べ夜勤手当が高めに設定されていることが多いです。
転職エージェントを利用すれば、夜勤手当の内訳まで詳しく調べてもらえます。医療・介護・福祉の転職サイト・エージェント徹底比較も参考にしてください。
夜勤勤務のメリット・デメリットと健康管理のコツ
夜勤手当による収入増は魅力的ですが、夜勤勤務には体と生活への影響があります。長く夜勤を続けるためのポイントも押さえておきましょう。

夜勤のメリット
- 収入アップ:月数万円〜十数万円の収入増が見込める
- 日中の自由時間:昼間に自由な時間が取れるため、育児・趣味・資格勉強などに充てられる
- 患者・利用者との時間:夜間は対応する業務が比較的落ち着いており、一人ひとりと丁寧に向き合える場合もある
- キャリアアップ:夜勤対応できる人材は現場で評価が高く、昇給・昇格につながることがある
夜勤のデメリットと健康管理
- 体内リズムの乱れ:夜勤が続くと睡眠の質が低下し、疲労が蓄積しやすい
- 社会生活への影響:家族や友人との時間が合わなくなりがち
- 健康リスク:長期にわたる夜勤は生活習慣病リスクが上がることが研究で示されている
健康を維持しながら夜勤を続けるためには、夜勤明けの仮眠(2〜3時間)、夜勤前の十分な睡眠、栄養バランスのよい食事が重要です。施設によっては夜勤者向けの食事提供や休憩室の整備が行き届いているため、職場環境も選択基準に含めましょう。
まとめ:医療・介護職の夜勤手当で収入を最大化する
医療・介護職の夜勤手当の相場と収入シミュレーションをまとめると、以下のポイントが重要です。
- 看護師の夜勤手当は2交代制で平均11,368円、3交代制の深夜勤で平均5,199円(日本看護協会2023年調査)
- 介護職は1回あたり5,000〜8,000円が相場で、老健が7,226円と最高水準(ソラジョブ介護)
- 深夜割増賃金は法律義務(25%以上)であり、夜勤手当とは別途確認が必要
- 夜勤専従の介護福祉士は手取り年収約250〜313万円が見込める
- 収入最大化には施設規模・夜勤回数・処遇改善加算の活用が鍵
夜勤は体力的な消耗を伴いますが、適切な職場環境と健康管理により長期的に続けることが可能です。夜勤手当の水準が高い職場への転職を検討している方は、専門の転職エージェントへの相談も有力な選択肢です。医療・介護・福祉の転職サイト・エージェント徹底比較を参考に、自分に合った職場を探してみてください。
また、医療・介護分野の資格取得で基本給や手当を増やすことも有効な方法です。医療・介護・福祉の資格取得完全ガイドもあわせてご覧ください。
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参考資料:
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