医療・介護職の育児と仕事の両立ガイド
wellness 就活 編集部

免責事項
本記事は医療・介護・福祉業界の転職に関する一般的な情報提供を目的としており、 特定の転職先や雇用条件を保証するものではありません。 給料・年収等の数値は公的統計に基づく参考値です。 資格や制度に関する情報は記事執筆時点のものであり、 最新の情報は必ず厚生労働省や各専門職団体の公式サイトでご確認ください。 転職に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。
医療・介護職が育児と仕事を両立するための法律制度(短時間勤務・夜勤免除・看護休暇)、子育てしやすい職場の選び方、育休復帰のコツを徹底解説。看護師・介護士・リハビリ職など各職種別の情報も網羅的に掲載しています。
医療・介護職の育児と仕事の両立ガイド|制度・コツ・職場選びを徹底解説
医療・介護職として働きながら子育てをしている方、または育児休業からの復帰を検討している方にとって、「仕事と育児の両立」は非常に大きな課題です。看護師の92.2%は女性であり、医療・介護現場では育児との両立問題が特に深刻です。しかし、適切な制度を活用し、自分に合った職場環境を選ぶことで、仕事と育児を上手に両立することは十分可能です。本ガイドでは、医療・介護職が育児と仕事を両立するための制度、コツ、職場選びのポイントをわかりやすく解説します。
医療・介護職が育児と仕事を両立させる難しさ
医療・介護職は、患者・利用者のケアに直結する責任ある仕事です。そのため、育児中でも職場を長期間離れることへの不安や、周囲への申し訳なさを感じる方が少なくありません。特に以下のような課題が挙げられます。
夜勤・交代勤務の問題
医療機関では24時間対応が必要なため、夜勤や交代勤務が避けられない職場も多くあります。子どもが小さい時期は、夜間に職場を離れることへの不安が大きいでしょう。
急な呼び出しや残業
患者の状態変化や緊急対応など、予定外の残業が発生しやすいのも医療・介護職の特徴です。保育園や学童のお迎え時間に間に合わないケースも出てきます。
職場の人員不足
厚生労働省によると、2025年には看護師が6万〜27万人不足する可能性があるとされています。現場の人員不足が続く中で、育休取得や短時間勤務を申し出にくいという現実もあります。
精神的・肉体的負担
医療・介護の仕事は心身ともに消耗しやすい職種です。仕事で疲れた状態で帰宅してからの育児は、心身の負担をさらに増やす可能性があります。
こうした課題はありますが、法律による保護と職場の理解・サポートがあれば、多くの場合解決の道が見つかります。看護師の転職完全ガイドや介護職の転職完全ガイドも参考にしながら、自分の状況に合った働き方を検討しましょう。
育児と仕事の両立に使える法律・制度
育児中の医療・介護職を守る法律や制度は年々整備されています。自分の権利をしっかり把握して、積極的に活用しましょう。

育児・介護休業法の主な制度
2025年4月の改正育児・介護休業法施行により、企業は柔軟な働き方支援措置を2つ以上提供することが義務化されました。以下の制度を確認しておきましょう。
| 制度名 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 育児休業 | 1歳未満の子を持つ労働者 | 子が1歳(最大2歳)になるまで休業可能 |
| 短時間勤務制度 | 3歳未満の子を持つ労働者 | 1日6時間の短時間勤務が原則認められる |
| 夜勤免除 | 小学校就学前の子を持つ労働者 | 育児介護休業法により夜勤免除を申請できる |
| 子の看護休暇 | 小学校3年生までの子を持つ労働者 | 子の病気・行事等のため年5日(2人以上なら10日)の休暇 |
| 育児目的休暇 | 就学前の子を持つ労働者 | 育児のための休暇を取得できる(企業によって異なる) |
| パパ・ママ育休プラス | 両親共に育休取得の場合 | 子が1歳2ヶ月になるまで育休延長可能 |
育児休業給付金(雇用保険)
育児休業中は雇用保険から育児休業給付金が支給されます。休業開始から180日間は賃金の67%、以降は50%が支給されます。手取り収入の80〜90%程度になることが多く、経済的な心配を減らすことができます。
詳しくは厚生労働省の育児・介護と仕事の両立ページをご確認ください。
育児と仕事を両立するための職場選びのポイント
育児と仕事を両立させるうえで、職場環境の選択は非常に重要です。職場によって制度の充実度や職員の理解度が大きく異なるため、転職・復職時にはしっかり確認しましょう。

子育てしやすい職場の特徴
1. 夜勤なし・夜勤の調整が可能な職場
訪問看護ステーション、クリニック、デイサービスなどは夜勤がない、または少ない職場として知られています。土日祝休みが取りやすく、育児との両立がしやすい環境です。
2. 短時間勤務・パート勤務が整備されている職場
法律上は短時間勤務が認められていても、実際の運用が難しい職場もあります。求人票だけでなく、面接時に実態を確認することが大切です。
3. 女性管理職・子育て経験者が多い職場
同じ経験をしているスタッフが多い職場は、育児への理解が深い傾向があります。看護師は女性比率が高いため、子育てに対してスタッフの理解やサポートが得やすいことが多いです。
4. 自宅から近い職場
子どもの急病時にすぐ迎えに行けるよう、通勤時間が短い職場を選ぶことは重要な要素です。
5. 保育施設が充実している医療機関
大規模な病院では院内保育所を設置していることがあります。保育費の補助や優先入所特典がある場合もあるため、積極的に確認しましょう。
医療・介護・福祉の転職サイト・エージェント徹底比較を活用して、子育て支援が充実した職場を探すことをおすすめします。
育児中の医療・介護職が実践する両立のコツ
制度を活用するだけでなく、日々の工夫も両立の鍵となります。実際に育児しながら働いている医療・介護職の方々のコツをまとめました。

家族との役割分担を明確にする
育児と仕事を両立させるためには、家族を含めた周囲のサポートが必要不可欠です。家事・育児を家族で共有してルーティン化しておくことで、毎日のスムーズな運営が可能になります。なお、父親の育児休業取得率は2022年度の17.1%から2023年度に30.1%へと大幅に増加しており、男性も育休を取りやすい環境が整いつつあります。
ファミリーサポートや保育サービスを活用する
- 病児保育サービス:子どもが急な発熱で保育園に預けられない日のための施設
- ファミリーサポートセンター:地域住民が育児を助け合う仕組み
- ベビーシッターサービス:急な残業や夜勤時に対応できる
- 一時保育(緊急保育):保育園の空き枠を活用した短時間預かり
転職エージェントを活用して好条件の職場を探す
育児中の転職は条件交渉が難しい面もありますが、医療・介護専門の転職エージェントを利用することで、「夜勤なし」「時短勤務可」といった条件に合った求人を効率よく探せます。医療・介護・福祉の転職サイト・エージェント徹底比較を参考に、信頼できるエージェントを選びましょう。
勤務スケジュールの工夫
約半数の医療・介護職が育児中に「短時間勤務」を利用しています。自分の体力や家族の状況に合わせて、フルタイムにこだわらず、パートや時短勤務から再スタートすることも選択肢の一つです。
各職種別:育児と仕事の両立しやすい働き方
職種によって働き方の選択肢は異なります。代表的な職種ごとのポイントをまとめます。

看護師
看護師は病院以外にも多くの働き場所があります。子育て中は以下のような職場が人気です。
- 訪問看護:夜勤なし、フレキシブルな時間設定が可能
- クリニック・外来:午前のみや週3〜4日のパート勤務が多い
- 保育園・幼稚園の看護師:子どもと同じ時間帯で働ける
詳しくは看護師の転職完全ガイドをご参照ください。
介護職・介護福祉士
介護職は24時間体制の施設が多いですが、デイサービスや訪問介護なら夜勤なしで働けます。
- デイサービス:日中のみの勤務で夜勤なし
- 訪問介護:自分でシフトを選びやすい
- 居宅介護支援事業所(ケアマネ):比較的規則的な勤務
介護職・介護福祉士の転職完全ガイドも参考にしてください。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
リハビリ専門職はクリニックやデイケアなど、比較的夜勤の少ない職場が多いのが特徴です。理学療法士の転職完全ガイドや言語聴覚士の転職完全ガイドも参考になります。
医療事務・ケアマネジャー
デスクワーク中心の医療事務やケアマネジャーは、比較的規則的な時間に働けることが多く、育児との両立がしやすい職種のひとつです。医療事務の転職完全ガイドやケアマネジャーの転職完全ガイドもご覧ください。
職場復帰をスムーズにするための準備
育児休業からの職場復帰は、多くの医療・介護職にとって大きな不安を伴います。スムーズに復帰するための事前準備を整えておきましょう。
復帰時期の検討
育児休業の取得期間は、子どもの状況や保育所の入所状況によって異なります。無理なく職場に戻れるタイミングを職場と相談しながら決めることが重要です。保育所の入所が決まってから復帰時期を調整できる場合は、事前に職場へ相談しておきましょう。
スキルアップ・情報収集
育児休業中にスキルのブランクを感じる方は多いですが、医療・介護の業界知識や最新情報をキャッチアップしておくと、復帰後の不安が軽減されます。医療・介護・福祉の資格取得完全ガイドで、スキルアップの方向性を確認するのも良いでしょう。
職場との事前相談
復帰前に職場の上司や人事担当者と面談し、勤務時間・シフト・担当業務について丁寧に相談することが大切です。お互いの条件や状況を確認してから復帰することで、トラブルを防ぐことができます。
面接・履歴書の準備
育休明けに転職を検討している場合は、医療・介護・福祉の履歴書・面接対策完全ガイドを参考に、育児経験をポジティブにアピールする準備をしておきましょう。
まとめ:医療・介護職でも育児と仕事は両立できる
医療・介護職での育児と仕事の両立は、決して簡単ではありませんが、法律の制度、職場選び、家族との協力体制、外部サービスの活用など、さまざまな工夫で実現できます。
主なポイントをまとめます。
- 育児・介護休業法の制度(短時間勤務・夜勤免除・看護休暇)を積極的に活用する
- 夜勤なし・時短勤務OKの職場(訪問看護・クリニック・デイサービス等)を選ぶ
- 医療・介護専門の転職エージェントで条件に合った職場を探す
- 家族や外部サービスを活用して家事・育児の負担を分散する
- 復帰前に職場と丁寧にコミュニケーションを取る
医療・介護の資格を活かしながら、ライフステージに合った働き方を見つけることが、長く充実したキャリアにつながります。困ったときは一人で抱え込まず、職場の上司や転職エージェントに相談することをおすすめします。
参考リンク:
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